「AION」「リネージュ2」「リネージュ」の今後の展開や「GoD」最新SSも掲載。“プレイヤーを楽しませる”ことを仕事と
日付:2011/09/14 アクセス回数:2659 転載:http://www.rmt-sakura.jp
2011.9.14
プレイヤーならご存じだろうが,エヌ・シー・ジャパンが運営するオンラインゲームには,一般的に言われるゲームマスター(GM)がおらず,代わりに“ファンサポート”(Fun Support=FS)と呼ばれるスタッフが存在する。GMが,いうなればゲーム内の“厳格な管理者”であるのに対し,FSは,ゲーム内外でプレイヤーと直接触れ合いながらさまざまな“サポート”を行い,“楽しませる”ことを第一に活動している。こういった活動を本格的に行うスタッフの存在は,オンラインゲーム業界を見渡してもなかなか珍しい。
NCJがFSを発足させてからある程度の期間が経つが,とくに今年の夏は,タイトルごとにさまざまな活動が行われ,プレイヤーを楽しませてきた。そこで今回は,「リネージュ」「リネージュ2」「AION」という,同社の主要MMORPGのFSに集まってもらい,普段どういった活動をしているのかを,ここ最近の思い出深いエピソードと共に語っていただいた。2011年下半期における各タイトルの最新動向についてもあわせて聞いてきたので,各タイトルのプレイヤーはお見逃しなく。
今回ご協力いただいたFun Support(FS)のみなさん。左奥から,リネージュ2のFSタペカム氏,同 五條隆将(ウザンカ)氏,AIONのFSドガノフ氏。左手前から,リネージュ2のFSラエミナ氏,AIONのMCタナベ氏,そしてリネージュの石川彰英氏だ |
FSの仕事は“厳格な管理”ではなく“楽しませること”
4Gamer:
今日はよろしくお願いします。今回,MMORPG3タイトルのFSさんに集まってもらったわけですが,人数も多いことですし,まずは,FSとしての自己紹介を簡単にお願いします。
FSドガノフ氏: 自分はもともと「リネージュ2」のGM出身だったんですが,現在はAIONのFSとして,ゲーム内イベントやTwitterを中心に活動しています。ドガノフというFSは,ちょっと田舎者っぽいキャラクターという設定でして,語尾に「~なんだな」と付けるのが特徴です(笑)。
元リネージュ2プレイヤーの中にも知っている方がちらほらいるようで,一緒に「なんだな,なんだな」言いながら,パーティを組んで遊んでいます。
MCタナベ氏: 僕はFSというよりも,これがリアルネームなんですけど(笑)。オフラインイベントで司会をすることが多いため,表に出るときも“MCタナベ”という名前で活動しています。昔は「タナベさん」と呼ばれていたのですが,いつのまにか「おい,タナベ」とか呼び捨てにされてますね。僕的には,親しまれてるんだなって実感できて結構嬉しかったりします。
五條隆将氏(以下,ウザンカ氏): リネージュ2のお客様には,“ウザンカの中の人”としてご存じの方もいるかもしれません。リネージュ2には“海賊王ウザンカ”というモンスターが元々いたのですが,そいつがゲーム内のアップデートでリストラされてしまいまして。それが可哀想になったので,僕が勝手に魂を引き継いで活動しています。
ちなみにウザンカは悪役っぽい立ち位置で,FSというよりは普通にモンスターの姿をしてます(笑)。ゲーム内では一般のお客様に突然襲い掛かったりと,普通のFSではあまりやらないようなアクションが多いのですが,逆に返り討ちにされるといのがいつものパターンです。ですので今回はウザンカとして参加させてもらいます。
FSタペカム氏: 自分はリネージュ2のFSの,“タペカム”として活動しています。リネージュ2には以前からGMとして関わっていたのですが,サービス6周年イベントを機に,FSとして活動するようになりました。ゲーム内でお客様と直接触れ合いながら,一緒に盛り上げていくのが楽しいですね。
4Gamer: ようやく普通のFSらしい方が登場してくれたので,少し安心しました(笑)。
FSラエミナ氏: リネージュ2のFSをやらせてもらっている,“ラエミナ”と申します。FSの中ではどちらかというとサポートコールを担当することが多いです。たとえば「クエストが難しいです」「一緒に遊びたい」といった呼びかけがあると,ゲーム内にFSキャラクターを降臨させて,パーティを組んだりするんですよ。
FS活動として一番印象に残っているのは,リネージュ2がきっかけで結婚されたプレイヤーさんのリアル結婚式に,FSとして招待されたことですね。
4Gamer: なんと。ゲーム内だけでなく,ゲーム外でも活動されたりするのですか?
FSラエミナ氏: 場合によってはありますね。最初は顔出しすることには抵抗があったんですが,実際やってみると意外と面白くて。ネットカフェでの3on3バトルトーナメントとかでも,MCとして「ども~!ラエミナでーす!」と,割とノリノリだったりしますね。
石川彰英氏(以下,石川氏): 自分はまだ厳密にはFSではなく,「リネージュ」サービスチームの一員として,“石川”という名前で活動しています。お客様からすると,“GM”イコール“硬い”というイメージがどうしてもあると思いますので,中の人は普段こんなことをやってるんだよ,というのをアピールしていければな,と。今後はFSとして,ゲーム内にキャラクターを作って活動していく予定です。
4Gamer: それでは続きまして,この夏に各タイトルのFSとしてどういった活動を行ってきたのかを,当時のエピソードや大変だったことなどを交えながら教えてください。今年は
“plaync夏祭り”と銘打って,各タイトルでさまざまなイベント/キャンペーンを展開していましたよね。
MCタナベ氏: AIONでは数多くのインゲームイベントを行ったのですが,FSの活動として思い出深いのは,やはり“盆踊り”ですね,首都エリアにNPCをたくさんポップさせて賑やかにして,そこにFSキャラを出現させ,プレイヤーと共に一緒に盆踊りをしたりしました。
FSドガノフ氏: あとは,マイキャラのソーシャルアクションで“○”や“×”の文字盤を掲げられるようになったので,これを利用したイベントも行いました。FSが自慢の装備品コーディネートをして,その姿をお客様に評価してもらうという,要するにファッションショーっぽい内容ですね。FSがレッドカーペットの上を歩いていくと,周りのみんなが一斉に“×”を掲げたり,なかなかシュールな光景で面白かったです。
4Gamer: パーティを組んで狩りに行く少人数のイベントならまだしも,大勢のプレイヤーが関わるとなると,進行も大変そうですね。
FSドガノフ氏: イベントとしての大筋の進行はあらかじめ考えておきますが,あまりそれにはとらわれず,臨機応変に対応していますね。むしろ,予想外の展開になったとき,それを利用してどうやったらもっと盛り上げられるかな,というのが腕の見せどころだと思っています(笑)。
ファッションショーイベントのときは,レッドカーペットの周りに綺麗に並んでくれなかったり,なぜかど真ん中でデュエルを始める人もいましたが,それはそれで楽しいものです(笑)。
MCタナベ氏: というか自分がゲーム内に出ていくと,大抵デュエルを申し込まれますよ(笑)。オープンチャットで「タナベを倒すイベントに変えようぜ!」とか言う人もいたりして,なんでか知りませんけど妙にヘイトが高いんですよね。
まぁ,僕もそこまで言われたら黙ってるわけにはいかないので,イベント終了後にみんなで闘技場へ行って,突発的なバトルロイヤルを始めたりします。
4Gamer: FS活動とはちょっと違うかもしれませんが,AIONでは最近,アンケートに答えるだけで色々なアイテムがもらえるイベントを行っていましたよね。
MCタナベ氏: あれは10日間限定で行っていたのですが,「どうやったらプレイヤーがAIONをより楽しめるようになるか」というのはいつも考えていて,良いアイデアが閃いたら,あまり後先考えずに実行しちゃいます。
4Gamer: GMと比べると,フットワークが随分軽いですよね。いわゆるGMだと“厳格な管理者”というイメージがありますけど。
MCタナベ氏: 管理しているつもりはまったくないです。自分達がいじられてナンボですし,こっちとしてもそれを楽しんでしまっているという。
4Gamer: ハメをはずしすぎて問題になったりとかしないんですか?
MCタナベ氏: FSを発足したばかりの頃は,「問題起こしたらどうしよう」と緊張していました。超えちゃいけないラインの見極めが難しいですね。試行錯誤を積み重ねて少しずつ慣れてきましたけど,やっぱり今までの“GM”とはまったく別のノウハウだなって思います。
「AION」 | |
4Gamer: そのほか,AIONのFS関連で印象深いエピソードはありますか?
MCタナベ氏: Twitterのハッシュタグ“#AION_JP”を通じて,プレイヤー同士がオフラインでバーベキューをやろうという流れがあったんです。そのときに,「NCJの人も来てよ!」と声をかけられたので,私とFS“レオテア”の2名がお邪魔させてもらいました。ワールド関係なく30名くらいが集まったのですが,かなり盛り上がりましたね。
4Gamer: 普通,オンラインゲーム運営会社にとっては,中の人をそうやって表に出すことに抵抗感があると思うんです。でもFSの場合はそれがないですよね。
MCタナベ氏: 現在は“SP”(セーフティープロテクション)という専属部署を設けていますが,オンラインゲームの運営メーカーですので,不正行為を取り締まる仕事なども行っています。そのあたりに関しては,顔や名前が知れわたるとあまりよくない事が起こる可能性があるのかなあ,というのは企業として考えました。
でも誰かが「うちら取り締まり専門じゃないから別にいいじゃん?」と言って,そこから少しずつオープンになっていきました。今となっては,リアル結婚式に呼ばれたりとか,いい意味でリアルとアンリアルがごちゃまぜになってサービスを提供している感じがします。
4Gamer: リネージュ2のFSにとって,この夏はどうでしたか。
FSタペカム氏: FS的な活動としては,8月の中旬~末にかけて行った“トライアスロン”のイベントが印象深いですね。“泳ぐ,漕ぐ,走る”をテーマに,完走まで2時間くらいかかるイベントで,最終的に1サーバーあたり300名以上のプレイヤーが参加してくれました。
これまで行ってきた,たとえばFSが1人でポンと出てきてレイドボスモンスターを倒しにいく……といったイベントとは,あらゆる面で次元が違っていました。
4Gamer: トライアスロンではFSとして,どのような形で関わっていたんですか?
FSタペカム氏: 主に誘導案内役です。イベントの注意事項とか,切断から復帰された方への対応とか。なにせ通常のゲーム内エリアをそのままイベントに使っているので,迷子になったりする方も続出するんです。トライアスロンの係員というか,ライフセーバーの気持ちがよく理解できました(笑)。
FSラエミナ氏: このイベントは,7月頭に告知を行って,8月15日から開催しました。ですが,イベント開催時期を7月中旬だと勘違いされた方がいたんです。しかもその方からサポートコールで,「イベントが始まらないんですけど……」って問い合わせがありました。で,現場を見にいってみると,その方が友達をたくさんつれてきていて,呆然としてるんです。
4Gamer: 普通のGMだったら,「イベントは今日ではなくて1か月後です」などと言って,それで終わりだと思うんですが……。
FSラエミナ氏: しかしFSとしては,それだとなんだか業務的過ぎるというか,味気ないなぁと思いまして,当時社内で動けるFSを急遽かき集めてゲーム内に降り立って,みんなで状況説明をしつつ慰めて,一緒に記念撮影したりして解散しました。たったこれだけのことですが,とても楽しい時間になりましたよ。
4Gamer: MCタナベさんもおっしゃっていましたが,FSって,できる事とできない事を見極めるセンスが求められそうですねぇ。ある意味,プレイヤーへの対応がマニュアル化されているGMとは,まったく別の対応が求められるんですね。
FSラエミナ氏: FSがどういった存在なのかが,プレイヤーたちの間に浸透してきた,というのも大きいでしょうね。ゲーム内で見かけたら「お,FSじゃん」って気軽に話しかけてくれますし,ノリの相乗効果でどんどん盛り上がっていきます。
4Gamer: 続きまして,リネージュにとってのこの夏の活動を振り返って,いかがでしたか。
石川氏: リネージュでは,ニコ生で8時間の生放送イベントを行いました。テストサーバー上で最強モンスター同士を戦わせたりとか,オーバーエンチャントを検証してみたりだとか。他タイトルのFSのように,一般サーバーに降り立って一緒に遊んだりもしました。
4Gamer: リネージュってかなり古株のタイトルですよね。“FS”というのは浸透しているのでしょうか?
石川氏: おっしゃるとおり,リネージュがサービスを始めた10年前の頃は,FSという制度は存在しませんでした。プレイヤーと運営スタッフが直接触れ合う文化もなかったです。スタッフもお客様を楽しませるどころか,ガチガチの“ゲームマスター”ですね。
そういった関係が当たり前の状況が続いたので,いきなりFSとしての活動を行うより,「リネージュの運営チームはこんな風なんだよ」というのを伝えたい,と考えたんです。
4Gamer: 実際にイベントを行ってみて,反響はいかがでしたか?
石川氏: 僕としては,前例がないので戸惑う人もいるかなって不安もあったんですが,蓋を開けてみるとすごく盛り上がりました。“中の人”と関わるのってなんだか新鮮,という感想が多かったのが嬉しかったですね。よく考えたらオフラインイベントではなく,“生放送の動画配信”で運営サイドの人が出てくるのって珍しいですしね。こちら側も新鮮で楽しめましたし,また機会があればやってみたいと思っています。
4Gamer: AIONやリネージュ2で,そういった生放送のイベントというのはどうですか?
FSドガノフ氏: いま隣で話を聞きながら,内心「畜生,先を越された!」って思いました(笑)。同じ社内でも,FSによって出てくる企画とか違いますし,他タイトルのイベントの結果は気になりますね。
そうやって各タイトルが刺激を受け合って,相乗効果が生まれていく感じがします。FSとして盛り上げられる可能性って,すごく大きいなって思いますね。
「リネージュ」 |
2011年上半期,各タイトルでアップデートが実施
「リネージュ2」の「GoD」にはとくに注目
9月10日に行われた「AION」の女子会の一コマ |
4Gamer: せっかくの機会なので,各タイトルで今年の下半期にどういったアップデートを行うのか,FSイベントの展開なども交えつつお聞かせください。
MCタナベ氏: 9月10日に行った
“女子会”で思わずポロりしてしまいましたが,次期大型アップデート“Episode 2.7”を10月18日に導入する前提で,現在作業を進めています。韓国版では5月に実装されたものですが,大きな不具合がいくつかあって,向こうでの修正が完了してから日本にアップデートしようという話になっています。
4Gamer: それにしても,結構時間が経っていますよね。ぶっちゃけ,修正パッチというより,「TERA」とのバッティングを避けた形だったり……?
MCタナベ氏: いやいやいやいや(笑)。やはり直すべき部分が分かりきっている状態のアップデートを,そのまま本実装するわけにはいきませんからね。
4Gamer: Episode 2.7でのコンテンツの見どころはどのあたりですか?
FSドガノフ氏: PvPがメインテーマになります。たとえば従来のインスタンスって,基本的にPvEを行うためのダンジョンでしたよね。ですが2.7で実装される“第3テンペル訓練場”は,PvPに特化したインスタンスなんです。
ちなみに第3テンペルには2種類のゲームモードがあって,天族と魔族が1対1で戦うものと,種族関係なく10名でバトルロイヤルを楽しめるものが用意されています。
4Gamer: 同種族同士によるPvPというのは興味深いですね。一方,FS活動のほうはどうでしょうか。
MCタナベ氏: 以前AIONで行った,“アッパー60%”というイベントが好評だったので,あれをコンセプトにした別のネタを検討しています。ちなみにアッパー60%は,質問を与えずに回答だけを4択で求めるというイベントで,集計後に60%以上の回答を選んだ人が,プレゼントをもらえるという内容でした。
4Gamer: あのイベントが生んだプレイヤー達の団結力は,見ていて気持ちよかったですね。公式掲示板や,ゲーム内の露店メッセージなどで,「今日の回答は○○でお願いします」と伝え合ったりとか。
MCタナベ氏: 「今まで見たことがないようなイベントをやろうぜ」というのが企画の発端だったんですが,思っていた以上に盛り上がりましたね。今後もプレイヤーの皆さんに選択肢のあるイベントを考えていきたいです。ですので次回は,“グルメ・食欲の秋”をテーマに,ネームドモンスターのコースを択一で用意しようかなと。ご期待ください。
「リネージュ2」の次期大型アップデート「Goddess of Destruction」では,ついに“4次職”が実装される |
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4Gamer: 続いて,リネージュ2ではどうでしょうか
FSタペカム氏: 特大規模のアップデート「Goddess of Destruction」の実装に向けて,現在準備中です。
既存プレイヤーの皆さんにとって一番の見どころとなるのは,レベル85で転職可能となる“4次職”の追加でしょうね。
4Gamer: 公開されているPVを見るとよく分かりますが,このアップデートによって,世界がとんでもないことになってしまうんですよね。従来の初期村がなくなってしまったり……。
シーレンの復活に伴い地形が激変。ここはダークエルフ村周辺と思われるが…… | |
ウザンカ氏: そうなんです。詳しくは実際にストーリーを見てのお楽しみとなりますが,“死の女神シーレン”の復活によって,ゲーム内世界が激変してしまいます。
新しいフィールドも多く追加されますが,既存エリアの一部もリニューアルされます。たとえば従来のメインコンテンツ級だったとあるダンジョンなんかも,入口が塞がれて二度と入れなくなってしまっています。
FSラエミナ氏: 見知った世界が,あそこまで激変してしまうというのは,プレイヤーとしてはかなりのインパクトを受けるでしょうね。現役プレイヤーの皆さんは,今のうちに記念のスクリーンショットをたっぷり撮っておいたほうがいいかもしれません。
ウザンカ氏: アップデート前と後で,比較動画なんかを作ってみたら面白いかもしれませんね。
4Gamer: どちらかというと,既存プレイヤー向けのアップデートなのでしょうか?
FSタペカム氏: いえ,今回のリニューアルを経て,操作方法のチュートリアルなどがすごく丁寧なものになるんです。レベル20で行うクラスチェンジの際は,新しいムービーが流れたりもしますし,新しくリネージュ2を始める人をも意識したアップデート内容になっていますよ。
GoD実装後は,“話せる島”が全プレイヤー共通の初期村となるそうだ | |
4Gamer: リネージュ2のサービス期間を考えると,一つの転機となりそうですね。
FSイベントとしてはどうでしょうか?
ウザンカ氏: プレイヤー同士のコミュニケーションを活性化させるため,何かFSとしてお手伝いできないかな,と考えています。というのも「Goddess of Destruction」アップデートでは,“血盟”の成長要素が大幅に増えているんですよ。血盟のレベルに応じて習得できるスキルが増えたりするので,それを最大限に満喫してもらうための下準備を行っていきたいです。
4Gamer: アップデートの実装時期はいつごろを予定されてますか?
FSタペカム氏: 現在調整中ですが,2011年内には実装したいですね。個人的には冬になる前に実装したいのですが……,いま頑張ってローカライズ作業を行っているので,ご期待ください。
4Gamer: それでは,「リネージュ」についてお願いします。
石川氏: 2011年内に次期アップデートの実装を予定しています。いくつかある中の目玉としては,ようやくワイド画面に対応します。10年続いているMMORPGの対応解像度が純粋に増すわけですから,結構インパクトがありますよ。
そのほかには,変身できるモンスターの種類が追加されます。レベル75と80で,それぞれ5種類ずつを検討しています。
4Gamer: 画面比率が4:3から16:9に変わるわけで,画面内に表示できる情報量も増えるのでしょうか?
石川氏: そのとおりです。UIのレイアウト変更によって,ショートカットキーが増えたり,ミニマップを常時表示できるようになったり,チャットウィンドウが広がったりと,だいぶ遊びやすくなりますよ。ワイド画面のディスプレイをお持ちの方は,ぜひご期待ください。
4Gamer: FSとしての展開はいかがでしょうか。
石川氏: 生放送イベントをもう1回行ってみたいのと,あとリネージュの場合は“mixi”のコミュニティが盛り上がっているので,ここを通じて何かしらのイベントが行えたらいいな,と考えています。mixiでコミュニティが大きく盛り上がり始めたのが2006年で,これはリネージュの盛り上がりとタイミングが近いんです。
4Gamer: なるほど,長期間運営されている作品だからこそ,日本のSNSの草分け的存在であるmixiとの相性がいいのかもしれませんね。
それではお時間となりましたので,最後に,各タイトルで遊んでいるプレイヤーに向けて,一言ずつお願いします。
石川氏: オンラインゲームの歴史が10年ちょっと続いてきた中,プレイヤーにとって「運営はこういうものだ」,我々にとっては「お客さまとはこう接しなきゃならない」という決めつけが生まれてしまったのは間違いありません。しかしFSは,そういった従来の常識にとらわれずに活動していきますので,これからもよろしくお願いします。
FSラエミナ氏: FS活動を通じてプレイヤーを笑顔にして,それを見た自分達も笑顔になりたいです。そういった関係を長く続けていけたらいいなって思います。よろしくお願いします。
FSタペカム氏: FSで活動していて何が一番面白いかっていうと,プレイヤーのナマの声が,フィルターを通さずに聞けるところなんです。そういった声はすごく参考になりますし,また励まされています。ファンサポートでは“楽しませる”ことを第一に考えていますが,実は僕達が楽しませてもらっているんですよね。ですのでこれからも,遠慮なくいじってもらえると嬉しいです。
ウザンカ氏: 僕は元々,リネージュ2が大好きでこの会社に入社しました。なのでプレイヤーの意見に共感できることも多いのですが,会社に入ってしまうと,どうしても見えなくなってしまうものもあります。そうならないように,プレイヤーの意見をこれからもどんどん聞いていきたいです。
あとはゲーム内でもしウザンカを見かけることがあれば,まぁ倒すのも構いませんけど,たまには要望なんかをぶつけてくれると喜びます。
FSタナベ氏: これまでFSとして活動してきて,お客様との距離がすこしずつ近づいてきている感触があります。このまま活動を続けていったら,もしかするとMMORPGの運営メーカーとお客様の間に“新しい文化”が創れるのかな,と思うことがあります。従来の常識にとらわれず,楽しいことには貪欲にチャレンジしていきますので,これからもよろしくお願いします。
rmt-roanに編集いたしました
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